『ロキ』S2第1話、話は相変わらずよくわからんが、めちゃ面白かった……舞台が時空警察TVAの施設内のロケーションで進んでいくのがむしろ贅沢で、キー・ホイ・クァンの登場する部屋とか本人の演技も含めてウェス・アンダーソンみたいな楽しさがあったな。キャラクターはかなりエブエブと被ってたけど。あとメビウスこんなにいいキャラだっけ……？なんか作戦をやる理由も流れもよくわからんまま進むが(キー・ホイ・クァンの演技がわかんなくていいよ！と言ってる)、レトロフューチャー宇宙服を着たメビウスおじさんはかわいい上にかなりハラハラさせられて超楽しかった。こういうのずっとやってくれ！
『ロキ』S2E3「1893」、めちゃくちゃ面白くなってきちゃったな……『クアントマニア』の薄っぺらなカーンが嘘みたい。シカゴ万博も舞台装置以上にスチームパンクな空気を醸し出しており、ナディアの第一話や『ヒューゴの不思議な発明』のように世界の流れを変えてしまう技術が生まれかねない時代。そうか、『ロキ』S2のワクワクは『バイオショック・インフィニット』に近いのかもしれない。「このディストピアを作り上げたオリジナルが過去に犯した罪」と「そこから分岐した世界線の男が犯すであろう未来の罪」がイコールであり得るのかという問い。
『ロキ』S2完走。『デアデビル』『ムーンナイト』に次ぐMCU ドラマの傑作。この単体作品だけで世界観を構築し尽くしているし、その構造自体がラストの構築された世界と対峙するロキのカタルシスに繋がる。やはりドラマシリーズでこそ陰を背負ったヒーローを描いてほしい。今作は完全にやり切った！
