2024-01-01から1年間の記事一覧
『王様戦隊キングオージャー』、完走してしまったよ……去年のドンブラザーズから戦隊見始めた者としては超王道のエモさとアツさの塊みたいな作劇に並走していくような50話だった。日本の特撮ドラマで本当にMCUのエンドゲームみたいな終盤の決戦を作り上げたこ…
やっと観に行くことができた。観る前はかなり緊張していて、原爆を扱った映画としてもノーランのファンとしても不安だったのだけれど、観てしまったのちはむしろ興奮は少なく、どこかオッペンハイマーの虚無と絶望が伝わってきたような凪いだ気持ちになった。…
今週末は立て続けにすごい映画を2本も観てしまった。自分が最近考えていて、勉強していたこととどんどん繋がっていくし、どれも現代日本の問題と切り離せない。一方で、エンターテイメント作品としての完成度も凄まじい『RHEINGOLD ラインゴールド』は現時点…
『ダンジョン飯』、とうとう読み終わってしまった。『鋼の錬金術師』や『宝石の国』に匹敵する名作といえば伝わるだろうか。そしてこの作品を読む前の自分はそんなことは全く思っていなかった。タイトルの軽さに惑わされていて、「ダンジョン」で「飯」を食…
日本科学未来館でアピチャッポン・ウィーラセタクンのVR作品『太陽との対話』を体験してきた。 まず最初に見せられる断片的な映像群が紛れもなくアピチャッポンの撮ったバキバキにカッコいいショットだらけで感動した。年末年始にクィア・シネマの講座を受け…
『シチズン・スリーパー』、クリアした。『サイバーパンク2077』みたいな硬派な改造人間SFを『ディスコ・エリジウム』ライクの膨大なテキストで読めるという至福の15時間(106サイクル)。難民船団が到着してそれを受け入れるかを問うDLCが骨太すぎて、そこの…
今年観た中で最もエキサイティングで最も面白い……お手本のようなパリー・コーガンの使い方。2時間を通して熱が迸っていくようだった。ロザムンド・パイク繋がりで『ゴーン・ガール』くらい面白いと言えば伝わるだろうか。 バリー・コーガンはもちろん演技や…
ヨルゴス・ランティモス監督作品は好きかどうかは別としてどんどんやってくれ!という気持ちになる。 女性の身体についての細かい言及(男達からまなざされる身体でもあるが......しかし)が多く、観ていて『バービー』を強く思い出した(ダンスバトルのシー…
映画を観ていて、奇跡というものはこのように起きるのかと感じたのは生まれて初めてだった。生涯でこんな映画体験をすることができるとは。前半こそ、このテンポで169分いくのか……と思って観ていたが鮮烈という他ない「海」が飛び込んできて(あのゴールポス…
ビクトル・エリセ監督が31年ぶりに新作を撮ったというので、その前に見返しておこうと思って観た……のだが、映画を観ることは記憶を失ない、忘れていたことを発見することだという体験にまたしても愕然とした(映画と記憶の話は『牯嶺街少年殺人事件』のパンフ…
岩城けいさんの『さようなら、オレンジ』を読みました。難民の、移民の、女性たちの、オルタナティヴなファミリーの可能性を描いた一冊。途中からぼろぼろ泣いてしまった。しかし、この物語だって涙で始まり、誰かの涙によって自分の中の心を発見していくの…
久々に小津の『麦秋』を観たが、こんなに面白かったっけ……もともと好きだけどちょっとびっくりするほどずっと面白い。小津映画はマジでスルメというか、この前東京国際映画祭で久しぶりに観た『お早よう』とかも信じられないほど面白くてず〜っと笑顔になっ…
『In Other Waters』クリア。『サブノーティカ』を彷彿とする異星海底探索ゲームだが、その画面の飛び抜けた地味さをどんどん覆す設定と語りの妙!プレイヤーはあくまでかつての親友を探す女性研究者のサポートAIである……という設定から観測者と創造者を巡る…
森山至貴さんと能町みね子さんの『慣れろ、おちょくれ、踏み外せ ——性と身体をめぐるクィアな対話』を読みました。いやぁ痛快!そして勉強になる。というか、やっぱり「勉強」の中にあまり入らなかった話をたくさん聞くことができる。 たとえば、森山さんが…
『メトロイド ドレッド』、去年Switchを購入してから一番のめり込んでいる。ダークソウルに通じるような「彷徨う」快楽が素晴らしい。それもどうしたらいいかわからなくてウロウロしているのではなくて、「恐いけどこっちに行けば何かが見つかりそうな気がす…
あけましておめでとうございます。 ずっと小説書いたり読み合ってきた仲間内が実質的に凍結状態になっているので、実験的にカクヨムに作品を置いておくことにしました。キャッチコピー機能に慄いています。 宇宙からの灰(石川ライカ) - カクヨム