純粋なのは不死ばかり

文を隠すなら森。

アニメ

死ぬことはドラマじゃない。『機動戦士ガンダムSEED』

1月の完全新作劇場が観たくて、今年の夏からガンダムSEEDを見始めて、今はDESTINY の40話まで観た。単刀直入に言えば、SEED終盤の展開がトラウマになってしまって、ここまで感想を書くことができなかった。 富野監督以外のガンダムシリーズを観るのは『水星…

ウテナであってウテナでない『水星の魔女』

人生で初めてガンダムをリアルタイムで追うことができて、本当に充実した数ヶ月を過ごすことができた。ウテナも大好きだし、『ガンダム』というコンテンツでこんなに新しい物語が紡げるのかという感動があった。一方で女の子二人のエンパワメント(完璧すぎる…

小説(他世界)との幸福な関係。『ファンタジスタドール』

野崎まどの前日譚小説『ファンタジスタドール イヴ』を先に読んでからアニメ本編を観るというちょっとズレた入り方をした。小説は屈折した青年が大学生活でどんどん歪んでいく反=青春小説かと思いきや、後半はどんどん<質量傾斜実験>にドライブしていく濃厚…

ボーイミーツガールミーツ震災。『すずめの戸締まり』

いままでの新海作品で最も災害と真摯に向き合った作品だと思った。えらそうな事を言えば、作家としての成熟や覚悟を感じた。映画を観ていて途中まではすずめ「が」戸締まりしなきゃいけない話だけど、すずめ「の」戸締まりじゃなくない?と思ったら最後にす…

ナイトシティは返ってくる。『サイバーパンク:エッジランナーズ』

まさかここまで無情な結末を見せつけられるとは。たしかにゲーム本編もどのルートを選んでも失うものの大きさに驚かされたが、蛍光色でクールでバイオレントなこの物語もまた、同じ寂寞感をもたらしてくれた。これこそがサイバーパンク体験なのだと思う。Vも…